太古の昔 その人と自分は         2006.2.5



























泣きたくなるほどの なつかしさ




すわりこみたくなるくらいの

自分にとっての風景









誰が この心に 刻みつけたのか

この風景を







この大地に

たしかに暮らしていた

とおい とおい きおく





羊を呼ぶ はるかな声

空と 大地とを分ける 丘陵




誰が この胸のここに

この大地の記憶を刻みつけていったのか







何日も旅をして

たどりつく




大地をわたる風と

草原の匂い




土を踏みしめる

自分の足の感覚






大地にひれ伏し

抱きしめたいほどの

なつかしい愛着



素朴な生活と

あたたかな心





人が人であり

それ以上でもそれ以下でもなかったころ





重い外套の布地の感触

埃たつ大地の 季節の風









そこに立てば

忘れていたすべてを思い出す

そんな気がする




  







あの人と

もう一度

その道の上に立ちたい




そうすれば

忘れていた昔がよみがえり

おたがいが

おたがいを思い出すだろうか





遠く 家畜を呼ぶ口笛が聞こえてくるような

そんな

一枚の写真