いつも心は       2004.11.8

 

 

いつも心は

風に吹かれて 丘の上に立つ

 

 

風が頬をなで

過ぎ去ってゆく

 

 

緑の木々は揺れ

草原はなびいて 明るい光があふれる

 

 

 

 

 

 

 

幸せになるために生まれてきたのを

人は時として忘れてしまう

 

 

 

 

背を向けて去ってゆく人

ついてはいけないとわかっていても

心がどこまでも追い求めてしまう

 

 

 

 

 

あまりにも大切なゆえに

あまりにも不器用なゆえに

 

自分が創り出すものに気付かず

窓にさす影に怯え

疑いに身を焦がす

 

 

 

 

あるいはまた

 

かつて恋焦がれたはずの人が

あまりにも日常になり

いつのまにか重苦しい存在に変わってしまう

 

 

 

輝いていたはずの光景が

日常の手垢にまみれ

おもしろくない言葉のみ心に刻み込んで

空気をよどませ、新鮮な空気を欲しくさせる

 

 

 

 

愛はそこにある

 

 

それなのに

壁の向こうにあるように

姿をみせず、気配も忘れてしまった

 

 

画面の向こうでは

これでもかと さまざまな愛のカタチを描いて見せ

 

それに当てはまらない愛は

どこか色あせ

このままではいけないと

《理想の愛》のカタチに無理矢理押し込もうとする

 

 

 

 

 

 

あるいはまた

どこか別のところに

本当の愛があるような気がして

 

『本当の自分』を理解してくれる、『本当の相手』を探して

『本当の』恋がしてみたくなる

 

 

 

 

 

何が本当で

何が思い違いか

 

 

何をさして本当というのか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはそれで

 

 

やはり ここは違うと

魂の旅に出たくなることもある

 

 

 

 

 

 

いてもたっても いられない 【思い】

 

 

 

あたたかな寝床を捨てて

あたたかな空気を捨てて

 

寒風吹きすさぶ場所だと分かっていても

飛び出さずにはいられない

魂からの叫び

 

 

 

 

 

ここであたたかい空気を吸って生きているより

外の風に当たって死んだっていい!

 

 

それほど強い 【思い】

 

 

 

 

生か死か

 

分けるほどの 【生き方】

 

 

 

そんな 【選択】は 人生の中に そう何度もない

 

 

 

それまでの自分は死んで

新しい自分が生まれる

 

 

まるで別の人の人生をたどるように

 

 

 

愛ではない

恋ではない

 

 

そこに愛する人が たたずんでいたとしても

 

 

愛よりも

恋よりも

 

「生きる」根源に関わる 【思い】

 

 

ここじゃない!

 ここじゃない!

 

 

魂からの叫び声に 突き動かされて

 

 

ここじゃない!

 ここじゃない!

 

 

さ迷い 歩きだす

 

 

 

迷い迷って

傷つき ずぶ濡れになっても

それでも

前に進まずには いられない

なにか

 

 

愛があり

恋がある

 

 

 

迷い迷って

自分を捨てた者は

すべて捨てて 手から離してしまった者は

 

 

たどり着ける

 

 

愛するもの

大切なもの

 

すべてを手から離した者は

 

たどり着く

 

 

すべてを捨てて

はじめて手に入れられるものがある

 

 

 

 

誰もが捨てることが出来ない、「執着心」

 

自分

 

 

 

なにもかもまかせて

身を切るような思いで

すべてを あきらめる

 

 

 

波にオールをまかせれば

 

 

切り刻まれるような鋭い痛みと

 

 

慰め

 

癒し

 

 

そして

 

 

たくさんのものが手に入る

 

 

 

 

 

すべてをあきらめたときに