死を呼ぶ占い師

 

 

「あと2年で死ぬって言われたんです。」

健康そうな彼は真顔でそう言い、

預言鑑定を依頼してきた。

 

人が聞いたら笑い飛ばすような、内容を、

誰に吹き込まれたのか・・・

 

とりあえず、彼を「読み込んで」みた。

 

結果は・・・

このままでは、彼は間違いなく

その『予言』どおりに 『死ぬ』 

 

・・・そう出た

 

それはなぜか。

 

多分、それを言われた時、

彼自身も気にしないようににしようと思ったろうし

周りの誰もがそれを聞いてばかばかしいと取り合わなかったろうと思う

 

しかし、その言葉は、

彼自身が気にしないようにしいようとすればするほど

彼自身が気づかないほど、深く、

彼自身の中に刻み込まれていったのだ

 

預言結果は、

彼は「その時」が来ると、

ある暴力事件に巻き込まれて

結果的につまらない死に方をする、というものだった

           

 

例えば、

自分が独りで部屋にいるとき、

家族の誰かが入ってきたら、

自分が背中を向けていても、

入ってきた人がイライラしているのを感じたりすることがある

 

そうやって、知らず知らずに人は

自分の情報を発信している

 

だから、

彼は、「自分が死ぬ」という電波を発信し、

それを受け取った誰か、

 

例えば、

『朝からイライラして暴力的な気持ちになっている人』

のスイッチを押してしまうのだ

 

 

 

 

 

以前、こう言っていた人がいた

 

先輩がある占い師に名前を見てもらって

名前を変えないと

27歳になるでに死ぬと言われて、

 

そんな馬鹿なと

名前を変えないでいたら、

本当に死んだんですよ、

 

だから僕は

同じ占い師にやはり名前を変えないと死ぬと言われて

名前を一字変えたんです

 

 

 

 

また、ある人は

 

私のよく知っている人が、

自分が死ぬって分かっている人がいたんです。

 

別にそれらしい兆候は何にも無くて、

誰も取り合わなかったんだけど、

 

本当に、『その日』に、突然亡くなったんです!

 

その人のお葬式にも行ったし! 

本当に不思議だねって皆で話していたんですけど・・・。

 

 

 

確か・・・聞いたときの記憶では、

死因はクモ膜下のような突然死と、癌か何かだったと思う

 

「死ぬ」と深くDNAに刻み付けてしまえば、

本人の顕在意識とは関係なく、

潜在意識はそれに向って準備をしてゆく

 

それに向ってまっしぐらに進んでゆく、

としか言いようが無い

 

『死』に向っていくことを、

誰も止められないのだ

本人が死ぬことを『選んで』いるのだから。

 

 

以前にもここで書いたが

「そこに穴があるよ」と言われれば、

誰でも穴の方を見る。

 

そして、迂回路を指し示されない限り、

その穴に向ってまっしぐらに進んでいってしまうのだ

 

『死』を予告した占い師は、

何らかの電波を読み取ったのは読み取ったのかも知れないが

あまりに言葉が足りなすぎる

 

預言鑑定を依頼してきた彼には、

それを迂回する道を示し、

運命を変える方法を教えたが、

 

その占い師は、自分の言葉が人を死に追いやっていることを、

果たして分っているのだろうか・・・

 

 

2002.2.26