紙ヒコーキ 

 

 

 

紙ヒコーキ

 

遠く、青空の中を飛んで

あの心に 届くのだろうか

 

 

夢 覚めやらず

まどろみの中から名を呼んで

遠い昔の

誰の名を呼んだのかさえ 

今はもう わからない

 

 

 

世の中に『赤い糸』があるとしたら

そして

縁結びの神がいるとしたら

 

 

誰と誰が結ばれて

誰と誰が

哀しくすれ違ってゆくのか

 

 

そして、その人の名は・・・

 

 

 

 

人は出会う

人は きっと

 

 

青い空の中に 紙ヒコーキ

 

 

言えなかった言葉

伝えきれなかった熱い思い

 

 

 

風が 渡ってゆく

 

 

 

 

当たり前のように

誰かと誰かが 暮らしている

 

当たり前のように

同じ空気を吸い

同じ光景を見る

 

 

ケンカをしても

不機嫌だった時も

黙ったまま 同じ空気の中にいる

 

 

そこには

当たり前のように

『愛』がある

 

 

 

 

いつかは出会う

誰もが、きっと。

 

遅すぎても

待ちきれなくても

 

 

 

人は生まれ、飛び込んでくる

この世界に

 

光に向かって。

 

 

 

出会う前から

知っていたその人

 

 

 

 

愛は 優等生じゃない

どんな望みでも 湧きあがってくる

 

 

本当はちっとも分かっちゃいない

 

出逢った瞬間から

物わかりのいい自分は消えて

 

初めて出会う、自分に戸惑う

 

 

 

愛は怒り

愛は責め

愛は疑い

愛は耐える

 

愛は すべてを呑み込んで 『愛』という顔になる

 

愛は笑い

愛は喜んで

 

 

愛はすべてを凌駕する

 

どんな望みも

どんな何者も

 

 

生きること

 

 

細胞のひとつひとつが

『愛』 と 叫んでいる

 

DNAのすみずみにまで、

『愛』 が 刻み込んである

 

 

人は生まれ それだけで 愛される

 

 

 

宇宙の果てまでも愛があり

心の深い井戸のそのさらに深いところまで

愛は満ち溢れているのに

 

 

 

時として、自分を傷つけたくなる時もある

すべてを否定して、忘れ去りたいこともある

 

死んでしまえば 楽なのにな と思うこともある

それは

「逃げ」

だと分かっていても

 

 

踏みとどまって 今を過ごすことが

なかなかできなかったとしても

少しずつ

逃げずに そこにいることができるようになる

 

 

 

 

人と争うことを嫌って

その場を去れば

さらに大きな難題が立ちふさがる

 

人と争うことを恐れず、人と和すれば

そこで終わる。

 

 

 

その場限りの平安を願い

その場限りの解決を探してしまう

 

 

争うことではなく

争いを恐れないことが ふたりの推進力になってゆく

 

 

自分を変えることを恐れずに

相手を受け入れることは むずかしい

 

変化自在に変わってもいいほど

自分に自信があればいい

 

それが無いから 守りたくなる

 

何を守ろうとしているのかも分からずに。

 

 

 

 

正気を失ってしまいたいと思うほど

心が血を流し続けていても

時は流れ、

人はゆきかう

 

 

時によって傷が癒えるのを拒絶し

哀しみに しがみつき続けば

哀しみから離れることが怖くなる

 

哀しみを癒せるのは

愛だけ

 

 

忘れていた古い歌が町に流れ

あの時の 顔がよみがえる

 

 

いつか忘れられる

いつか思い出す

いつか 笑って話せるようにはならなくても

きっと もっと心が楽になる

 

 

幸せになろう

 

そう決めたときから

運命が動き出す

 

 

砂漠の果てから

こちらに向かってくるラクダに乗った姿が見える

 

 

虹の根元には

しあわせがあると言う

 

紙ヒコーキ

飛ばせば

必ず 

 

 

虹の足元にたどり着く

 

 

 

何もしなければ

何も起こらない

 

紙ヒコーキを 飛ばそう

 

 

思いもかけない方向に

飛んでゆく自分を 恐れずに。

 

2004.8.9